
独身差別の有名な実例
独身差別はだいたい何気ない日常会話の中で起こります。
なので普通は証拠が残らないのですが、2019年にある会社が公式Twitterの中で公然と独身を差別したとして話題になりました。
その時のTwitterの内容です。
あまり大っぴらに発言するとお叱りを受けそうなのですが……
結局のところ、いい歳していつまでも独身の人は信用しないし、既婚でも子どもがいるかどうかで信用度は異なるということなんです。
結婚以前に一人暮らし経験の有無も重要です。— 株式会社クローバーフィールド (@cloverfield_inc) 2019年6月29日

この問題ツイートは大炎上して、その後「あまり大っぴらに発言するとお叱りを受けそうなのですが」というキーワードの後に面白いパロディを言うのがTwitter上で一瞬流行りました。

投稿した本人も予想していた通り、批判の声がものすごい上がったわけですが、その会社は投稿を削除することも反省することもなく、むしろそれが正当だという前提で、既婚で子どもがいる社員を給料で優遇すると投稿もしました。

差別的な考え方を持っている人がいるというだけでも相当残念ですが、さらに恐ろしいことにこのように給料で優遇することは労働基準法上問題にならないと言われています。
つまり独身差別を取り締まることは難しいのです。
それでも対抗する手段はあります。
差別されてメンタルが苦しい時は、下の記事が参考になると思うので見てみてください。
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【シングルハラスメントの対処法】”言い返す”のは正解か?
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このTwitter炎上事件は氷山の一角で、独身のみんなに聞いてみたら、たくさんの人が同じような、あるいはもっとすごい経験をしていました。
独身差別を受けているのはあなただけじゃない、と思ってもらえると嬉しいです。
会社での差別《口コミ》
独身だから残業させるんですか
以前ある飲食店に勤務してたのですが、その職場は若い人はともかく30を過ぎた人たちは概ね既婚者、当時40代だった私が唯一の独身者でした。
最初は仲の良い雰囲気だったので気に入ってたんですが、50歳ぐらいのマネージャーが割と偏見でモノを言うタイプの人でちょっと話が合わないなと思ってました。
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繁忙期になると結構残業になる日が多いのですが、家庭のあるスタッフは途中で帰宅、若い新卒と私だけで残業する日が増えました。
遅番が10時で帰った後、残業組の私たちは終電近くまで。
ちょっと不公平だなと思いマネージャーに話したんですが、「だって帰っても誰もいないんでしょ?彼らは家族あるから。。。」
まだ残業代が付くんならいいんですがサービス残業、さすがに腑に落ちないなと思いました。
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他のスタッフは同情してくれてました。
でもマネージャーには歯向かえず、本社の連中もマネージャーとべったりの間柄、何言っても取り合ってくれない雰囲気だったので諦めました。
かなり大きい企業の傘下の店舗ですが最低だなと思いました。

対処法は「それで?」

50代独身女性 ハルエさん 新潟県在住 フリーランス
結婚して子供がいる同僚から、私が独身だと言うことをいつも言われていました。
その人も家族問題で悩みがあったようで、そのストレスのはけ口を私に求めてきたようです。
ですが、私は今まで何度も他の職場の同僚から似たようなことを言われてきました。
なので、すでに慣れていたこともあり、「それで?」と言い返しました。
相手はその後、何も言うことがなくなったようです。
私が落ち込んだ方が相手にとっては良かったようですが、期待外れの返答に少し驚いていました。
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以前の私は内心、落ち込んでいたこともありました。
しかし、「それで?」と言い返すようになってからは、不思議と独身者への差別的発言や態度は無くなったように感じています。
今後はこのような発言をしてくる人も少なくなると思います。

独身の人をフォローしようという社風がない

40代独身男性 パンダさん 東京都在住 正社員
職場の中には独身、既婚者半々くらい居ます。男女比は若干男性が多いくらいです。大きく分けると外回りをする営業と事務員が居て、私は社内で事務的な仕事をする立場です。
本来それぞれの仕事がありますが、稀に発生する業務やトラブルが起きた時に差別を感じると時があります。
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例えば、会社のPCの調子が悪く業者の人が点検に来ているが、定時過ぎてもなかなか治らない。そんな時に残らされるのは独身男性です。もちろん夜遅くは女性は危険というのは分かりますが、既婚者は家族がいるから早く帰った方が良い、という言われ方をします。
具体的な話だと、3.11の大地震起きた後、家族が居る居る人や女性は一旦自宅待機、独身男性は会社に来て緊急対応しろという業務命令がありました。その時に差別だなと感じました。同居はしてませんが、隣の市に一人で住んでいる母だって私からしたら家族で心配です。でも独身だからという理由だけで仕事をさせられました。
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また、業務内容に関して、出張や異動は既婚者より独身が行くことが多いです。結婚はあくまでも業務外の個人的な環境なはずなのに、差を付けられます。もちろんそれは評価対象にもならず給与にも反映しません。
また、女性社員が産休育休に入っても基本的にはすぐに人員補充はしません。今いる人員でなんとかしろというのが会社の方針ですが、欠員の分の仕事のしわ寄せ、残業は基本的には独身に来ます。上の言い分は「家族が居る人を遅く帰す訳にはいかない」との事です。もちろん、その分お給料や評価が増えるわけでもなく、仕事が遅延すれば能力不足と言われてしまいます。
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辛い時は「お互い様」だとは思うのです。ですが上記全てに関して全て言える事は、既婚者や子供が居る人のフォローは要求するが、独身の辛さはフォローしないという事です。世の中的にも「辛ければ辞めれば良い」という風潮もあります。何故差別される側が辞めなければならないのか不思議です。

昇進のスピードに明らかな差がある

30代独身男性 pipin937さん 佐賀県在住 正社員
私は地方にある製造業の工場に勤務しています。職場においては、いわゆる体育会系の上下関係が根強くあり、年齢、性別などによる差別が厳然と存在しています。
さらに、「独身」というだけで、不当な扱いをされたり、軽視されたりすることがあります。
例えば、残業の量を増やされたり、休日出勤を強制されたりすることがあります。これは、「独身だから暇があるだろう。」という思い込みによるものです。
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他にも、「独身」というだけで、明らかに昇進の速度が遅くなる傾向があります。会社の上層部に飲み会の席で聞いた話によれば、「30歳を超えて独身というのは、信頼が低く見られるし、それだけで会社における評価が下がって当然だよ。」とのことでした。独身というだけで、昇進の速度が遅くなるというのは不合理ですし、現代においては「差別」と言わざるを得ません。

変に気を使われる

30代独身女性 ちちさん 東京都在住 正社員
独身が少ないのもあって、家族のことについての会話が多い職場なので、私は特に何とも思わず楽しく話を聞いているのに、変に気を使われている事が多い。
他の人には意見を聞いているのに私には話を振ってこなかったり、子供の話なんかはほぼ会話に入らせてもくれない。
取引先の人の結婚式に出席するのも絶対に既婚者だけで、独身者にはその話すら回ってこないこともある。
上司からも「早く結婚して一人前になれ」と、結婚していないと変わってる人だと思われて、あまり重要な仕事を任せてもらえない。
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あと、休日出勤に関しても、結婚している人たちには休日出勤出来るかどうか聞いて、難しい場合は出勤にならないが、独身の人は暇だと決めつけられていて、「お前は独り者なんだから出れるよな」と休日出勤は強制的に決められてしまう。
この職場は昔ながらの職場なので、ここまで極端なのは珍しいかもしれないが、何となくかわいそうな人だと同情されているような扱いをされています。

独身手当はなぜないのか?

30代独身男性 おれんじさん 大阪府在住 契約社員
独身でいると家族手当のようなものが支給されません。職場にもよると思いますが、私が働いているところでは結婚しているだけで家族手当がもらえるので、同じ仕事内容でも給料が違ってきます。これは少し不平等だなと感じました。せめて独身手当のようなものがあればよいのですが、ありません。
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独身というだけでなんとなく肩身が狭いように感じます。さらには結婚して家庭を持っていると、職場でも一人前の大人として雑談してもらえますが、独身でいると何歳になっても学生の延長のような感じで接してくる人がいます。また、妻や子どもがいる場合、男性でも育児休暇が認められることが増えてきましたが、独身だとそれもありません。正直に言って、独身者は立場が弱いと感じざるを得ません。

セクハラ発言にうんざり

40代独身女性 さとうさん 宮城県在住 契約社員
職場には、女性が多く独身の方もいるので特に何も感じていなかった時に私は婚活を止めたんです。40才になるという事もあったし、必要も感じなくなっていたので。なのに、何かと言うと先輩主婦の人達は世話を焼きたがって合コンや紹介などをセッティングしてくれました。そんな事が数年あり、それでも恋愛にも結び付かない私を男性上司がからかってきて嫌な思いもしました。
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一番許せなかったのは夫婦間の悩みを聞いていた時に、通りかかった上司が「自分は結婚してないくせにー」とか「結婚できないくせにー」と言ったんです。明らかにセクハラ発言!その言葉はかなり許せない範疇だったので一週間無視してました。
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他にも、同僚に「給料、自分の為だけに使えていいな」とか「洋服にお金かけられていいな」なども言われたし。「あなたならきっと結婚できるよ」という謎の上から目線の慰め。これはムカつく。「女性としては魅力的だけど、結婚は嫌かな?」とさらっと言って通り過ぎた上司もむかつきましたね。あのころadoが流行していたら全力で「うっせえわ」を歌っていたと思います。


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実家での差別《口コミ》
同級生の結婚情報はいりません

40代独身男性 雄大さん 和歌山県在住 派遣社員
私が独身なので差別されていると感じるのは、正月に実家へ帰った時です。
実家に帰るのは盆・正月の年二回なのですが、正月は親戚一同が実家に集まります。
すると毎回必ず、結婚はしていないの?まだ独身なの?と聞いてきたり、同級生のだれだれは結婚した等の情報をイヤミのように教えてもくれます。
そしてその後には必ず、私の欠点を挙げてそんなだから独身、独身だから社会的責任等を考えていないと私を差別してきます。
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買い物に付き合ったり料理を手伝おうとしても、独身だからこんな事したことないでしょう?みたいな事を頭ごなしにいってきたり。
独身・既婚関係なく出来ることでも、このように差別して色々いってくるんです。
下手に言い返しても負け惜しみを言ってるようにとられるので、何も言い返さないようにして受け入れています。
これもお勤めみたいなものだと諦めて。
おかげで正月に実家へ帰るのは本当にイヤだと感じてます。

結婚している兄弟に会いたくない

40代独身男性 のりおさん 千葉県在住 自営業
一人暮らしをしていますが、自分には二男がいます。既に二男は結婚をして所帯を持っています。長男である自分自身は今だ結婚をしていない独身です。
自分自身の結婚に対する価値感としては結婚しないと幸せになれないということはないと思っていますが、二男の価値感は結婚をしないと人生の負け組みと思っているらしく、会うたびに皮肉を言われました。それが近年は皮肉以上の差別的発言がちらほら言ってくるので頭にきています。
結婚するかしないかは各々の自由であると思いますので、独身だからという理由で差別されるというのはどうも納得がいきません。そのため二男に近年はできれば会いたくてありません。正月の時は家族で会うことになっていますので、その時以外は会いたくないです。

実家に帰っても居場所がなくなった

40代独身女性 こうもぱんさん 神奈川県在住 フリーランス
一人暮らしをしていて、家族から差別を受けたと感じたのは、親戚の集まりの時や食事の時です。親戚が大勢集まっている中で、一人暮らしをしている自分はどこかよそ者扱いをされました。
ほとんどの者が実家暮らしをしている中、自分だけ違う県に、一人で住むことにとても反対していた家族。世間体が悪いだの、何か悪いことをしているから一人暮らしでもするのではないかと言ってきたり、怪しい者を見るような目で見てくるのです。
何年経っても一人暮らしをする自分の気持ちや考えを理解することもなく、親戚にも味方になってくれる人がいません。とても孤独で、悔しい気持ちになりました。
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いまだに、実家に正月に帰り、一緒に過ごしたいと思っても「なるべく帰って来なくていい」と言って、向こうの方から会うことを拒否するような言葉を言ってくるのも悲しくなります。
たまに実家に戻った時は「もう部屋はないから」と言われるのもショックでした。どこか一人暮らしをする家族には用もないようなニュアンスの態度をとられると、実家に帰ることがとても苦痛になってしまいます。
もっと一人暮らしを後押ししてくれる家族、親戚であったらよかったのにと凄く思います。

相続金額まで違う!

40代独身男性 たくろうさん 埼玉県在住 正社員
私には兄弟がおり、弟は結婚して子供が2人います。私は独身です。
あるとき私の親が、自分の遺産の分配について私たち兄弟に話をしました。その内容は「遺産の内容は、この家と金融資産だけだ。だから法律どおりに相続をするなら、この家をおまえたちで売却して、お金に換えたうえで均等に50%ずつ資産を相続する必要がある」というものでしたが、そのあと話が続きました。
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親は「しかし、自分としては子育てで経済的に苦労している子供に多く遺産を配分したい。ついては、この家は次男の〇〇に相続させて、金融資産が残っていたら長男のおまえが相続するということにしたい。そうすると遺産の配分は、長男が30%、次男が70%ということになる。だが子育て費用を考えたら、30%分の相続でも長男は恵まれているぞ」と言うのです。
私は思わず首をかしげてしまい「これは独身者に対する差別じゃないか」と親に対して不信感を抱いたのでした。

友人からの実例《口コミ》
結婚した理由を聞いたら。。

30代独身男性 T・Iさん 神奈川県在住 フリーランス
私はたまに学生時代の友人と会うことがありますけど、そのときには私自身が独身であることに関して触れられることがあるのです。
私の友人は全員が既婚者であるわけではないものの、既婚者の人が多いです。
したがって、既婚者からすれば30歳を超えていて独身の私がおかしく見えるのかもしれないです。
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「まだ結婚しないの?」、「早く結婚した方が良いんじゃないの?」といった感じで、お節介ににも言葉をよく投げかけられます。
ただ、こういったお節介にも似た言葉は、独身の人に対してだけ言われる印象です。
そういった差別的な対応に関して、私はずっと前から疑問を感じていたので、あるとき友人の1人に「何で結婚なんかしたの?」と聞いてみたのです。
そしたら、「いや、普通結婚ってするもんじゃん?」という、到底納得のいかない回答しか得られませんでした。
無意識のうちに、一定の年齢を超えたら結婚をするのが普通、しない奴はおかしいという差別的な認識が友人にあったのだと思います。

50代独身男性 N.Nさん 東京都在住 自営業